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机の中の手紙

  倉木麻衣のtime after time

思い出の曲。

   しばらく、まともに聞けなくなった曲

        今は聞ける曲。

        桜を思いおこす曲。

   そんな曲聞いてたら、不思議と昔の思い出が溢れたんだ

        


      俺の心の中を描くね。


    桜が咲き始め、春だなって思えるようになった。


     桜を見ると、様々な残像が俺の心の中をかすめる。


       1年前、2年前、3年前、

     その時々の残像が連鎖して蘇生する。

        俺の心の中で何かが弾けるんだ。


       そして、桜が散ると同時に消える。

          不思議な残像。でも大切な残像。
             
そうだ
           桜が散り消えるまでに

         自分の心の中に問いかけてみよう。

        ひらけ、俺の心の中

   
   ★裏日記★


  時は何年何年も昔の話。

      初めて恋をして、


      初めての別れを経験した。

     
      付き合って半年。
 
      遠距離になって。


        当時の俺には


      会う事すら不可能に近い距離で。


      メールと電話と手紙が唯一の連絡手段だった。


     でも、当時は携帯の電波の入らない所に住んでたんだ。

      
        だから、親のPCができない時は、

        メールすらできないこともあった。



          寂しい思いさせてごめんね。


            口癖になった。


            するとあなたは

           大丈夫だよ。

          いつも笑いながら言ってくれた。

          
          でも、時間が過ぎるごとに


          その言葉に笑顔がなくなり。


           時に泣きながらも大丈夫。

      
            そう言ってくれた。

      
            大丈夫じゃないじゃん。


        でもその言葉は怖くて言えなかった。


           どうしたらいいんだろ。


           俺はいつも考えてた。

         
      俺のあなたへの感情を掻き消そうともした。


         でも、あまりに燃えたかってて

           近づくことさえできない。

            消えないよ。


           存在が大きすぎた。


           空回りして不安が高まる。


       学校、バイト、部活、ダンス、

        あなたはあなたの世界が広がり

         そこで、出会いはある。


         その出会いで心変わりしないか。


         時に不安で。


        当時は信じる事より不安のが大きかった。


         東京の大学いくから。

     だから、寂しいのは今だけだからね。


       お金貯めて会いにいくからね。


 そんな、過大な空言を使ってでも繋ぎとめたかった。

       
       ううん。当時は本気だった。


       貯金箱にありったけの金を貯めた。

        たかが、小遣い、ゆえ、微々たる金額。


        遠い道のりに感じた。
    
        当時の俺は、


       県外に一人で出た事もなく。

        行き方すら分からない。


        親に言ったら、

        今はそれより大切な事いっぱいあるでしょ。

        だから、別れて忘れなさい。

        家の電話もPCも使わないで。


   親は俺の事を考えてそう言ってくれてたんだけど。


     当時の俺にはあまりにも残酷な刑罰だった。


         ごめんね。公衆電話からかけるから。

      
       財布の中は十円玉でいっぱいになった。


       街の中に落ちてる10円玉。

   それさえ、あなたと俺と繋ぐ命綱に思え、手に取った。


      
     でも、どんどん、あなたの気持ちは離れていく。


       それを引っ張る事さえできない自分が


          悔しくって。 情けなくって。


        側にいれたら。側にいれたら。



      何度も何度も心の中で叫んだ。


          でも、


       叫ぶ度にあなたは離れていく。


       覚悟 しなきゃ。

     
       何度も言い聞かせた。

覚悟なんてできるのかな。

どうなるんだろ。俺。



       桜が咲く春。


        ついに別れがきた。

   お母さんと買い物に行った、

     お母さんは車から降り買い物へ。


       俺は車の中にいた。

       今電話していい?


      俺は、覚悟をしようとそっと目をふさいだ。

       
        
      もう、疲れたよ。ごめんなさい。


       他にも好きな人ができたんだ。


         ほんとにごめんなさい。


      
     俺は当時、わかったよ。バイバイ。


     覚悟はしてたけど、涙が溢れてさ、


      その言葉が限界だった。


      全てを忘れようと、あなたに関するものを


       全て消した。つもりだった。


      倉木麻衣のtime after time聞きながら


        泣いた。車窓からは桜の花が


        風に吹かれ、散っていた。


         なぜか、少し安心した。


      あっ、お母さんが戻ってくる。

            そう思うと

       寝た振りをして、でも涙は止まらず。

        
        だけど、親子なわけで、


         お母さんは、


       そうやって、成長してくんだよ。


       いっぱい泣いて、泣いて、笑いなさい。


        これでよかったんだよ。


       ほら、今度ハワイ連れてってあげるから。

いっぱい、いっぱい優しい言葉かけてくれた


        親子って不思議だ。


        その時だけは、声を上げて泣いた。


    泣けば泣くほど、心が浄化されるようで


       心地よかった。

      3ヶ月たって、やっと、楽になれた。


       前に進めたんだ。

胸に手を当て、自分の鼓動を聞いた。

嬉しかった。




      
      今日、机の中を整理してたら

      あなたからの一通の手紙が

         残ってた。



        するとね、不思議に何も辛くなく


        こんな事もあったなって

       
         心が温かくなったんだ。

         俺も少しは強くなったんだなって


          思えた。

        嬉しかった。

あなたへ


      
   あなたは今、元気ですか?

   あなたはきっと、あなたの夢に向かって頑張ってることでしょう。
       


    時に辛いこと、悲しいこと、

   何年もの年月のうちに経験したことでしょう。

    でも、乗り越え、あなたは生きて


      活きてるでしょう。そう信じます。


       だから、俺も生きて、活きます。


   そんな、あなたへ、


      今なら言えるよ。


   
     ごめんね。本当にありがとう!




   そっと、手紙を折りたたみ、


        そっと燃やした。少し手は熱かったけど。


        でも、心地よかった。

         

      今なら言えるよ。



       これでよかったんだ。 これがよかったんだ。


     あははw

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コメント

人はそういう出会いと別れを経験して成長していくんですよね。
痛みを経験した人は相手の痛みも分かってあげられる。
私はそう思っています。
そして相手の幸せを願ってあげられるようになって初めて乗り越えられるんですよね。

投稿: まきちゃん | 2007年8月30日 (木) 12時07分

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